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結婚契約公正証書


結婚契約公正証書

結婚契約書 結婚そのものは、両性の意思の合意さえあれば、婚姻届を提出するだけで成立します。
そのため、当然ですが、法律上、契約書は不要です。
もちろん、晴れの門出であり、信頼している間柄だから、わざわざ堅苦しい契約書を作成するなんて考えられない、とおっしゃる方も沢山いると思います。
また、結婚後の取決めに関する契約書など、海外のセレブしか思い浮かばない、無縁なことだとお考えになるかも知れません。

それでも、結婚すると、2人だけの新しい生活が始まり、一から家族を作っていくことになるのです。
当然、結婚後は、様々な不安や疑問を抱えることになったとしても、「夫婦でよく話し合いなさい」なんて言われることが大半です。
保険に入るのに、ケガや病気に気を付けてさえいれば良いということは答えになりません。
どんなに気を付けていても、不慮の怪我や病気に見舞われることはあります。
夫婦だって同じです。
結婚前は「夢」かも知れませんが、結婚後は、「現実」が押し寄せます。

これから予期しない事態が発生することは、長い夫婦生活の中でいえば、かえって当たり前の事かも知れません。
改めて、口に出して言いづらいこと、遠慮しがちなことを、きちんと取り決めしておこうとすることで、きちんと話し合うきっかけが作れます。
また、結婚への不安について、大きな「安心」を与え、踏ん切りのきっかけになることもあります。


ぜひ一度、2人で話し合い、検討されてみてから、作成するかどうか、お決めになってみても良いかと思います。


夫婦間の契約

夫婦間であっても、公序良俗に反しない限り、原則として、自由に契約を取り交わすことは可能です。
当然、戸籍上の届出を出さない「事実婚」や、法令上の整備がなされていない「同性婚」の場合もです。


●結婚をしようとする場合
●既婚だが取り決めしたい
●事実婚の合意をした場合
●再婚をしようとする場合
●同性間で事実婚する場合


なお、民法上、婚姻期間中に夫婦間で取り交わした契約は、原則として、いつでも、どちらか一方から、これを取り消すことが出来ると定められております。
(民法第754条)

もっとも、判例上、友好な夫婦関係が破綻に瀕した以降においては、もはや取り消すことは出来ないとされております。
(最高裁 昭和42年2月2日判決)

上記の民法754条の例外としては、唯一、「夫婦財産契約」という制度が規定されています。

夫婦財産契約の概要
(1)婚姻の届出をする前に契約を締結しなければならない
(民法755条)
(2)契約内容を登記しなければ、承継人や第三者に対抗することが出来ない
(民法756条)
(3)原則として、結婚後には契約内容を変更することが出来ない
(民法758条)

※注意事項

結婚契約書そのものは、双方の希望に応じて比較的、自由に内容を取り決めることが可能です。
ただし、必ずしも法的に強制力が保証されるものではありません。
公正証書として作成する場合、公証人によっては作成を拒否される場合があります。


結婚契約公正証書に定める事項

生まれや育った環境の違う2人が、今後終生にわたって共に協力し合って暮らしていこうと誓いをたてた場合、共同生活における財産や収入の管理、家事や育児の分担、両親の同居や介護の問題など、様々な不安点や、将来的にトラブルになる虞がある事項について、事前に話し合い、一定の取り決めを定めておくことは、大切なことです。


  • 共同財産や収入の管理、貯蓄の計画
  • お互いの両親との同居や世話・介護
  • 子育てや教育方針、家事の分担
  • 親戚との交流、挨拶、帰省、冠婚葬祭
  • 病気や怪我・失業の発生時
  • 事故や災害への対処方法
  • ギャンブルや借金
  • 趣味や嗜好、レジャー
  • 休日や記念日に関する取り決め
  • 相互のプライバシー確保
  • 出産を予定する時期やこどもの人数
  • 子育てや教育方針
  • 将来の目標や展望
  • などなど。

もちろん、夫婦間で取り交わした契約書が、かえって円満な夫婦関係の足かせとなってしまったり、約束違反などによる喧嘩の火種となってしまっては本末転倒です。
結婚契約の公正証書というものは、あくまで結婚における誓いを具現化し、将来生じる可能性があるトラブルを予防する、ということが目的です。
よって、作成するにあたっては、定める内容について、細心の注意が必要です。


予め離婚に備えておくことは縁起悪い?

また、わざわざ、予めトラブルになることを想定しておくなんて縁起でもない、離婚することを前提に考える位なら最初から結婚しないほうが良い、という疑問を感じる方も沢山いると思います。

もちろん、そのように考えること自体は、全く仰るとおりだと思いますので、一切、否定するつもりもありません。

ただ、例えば「保険」というものは、最初から怪我や病気になることなど、縁起が悪いですから、本来は考えたくも無いものですが、でも、現実問題、どんなに注意を払ったとしても、予想もしなかった怪我や病気に見舞われる可能性は、あります。

そして、そのような、もしものときの為に、少しでも不安を解消し、安心を手に入れ、いざという時には、きちんとした保障を受けられるようにする。
そのために加入するものが「保険」というものなのです。

そういう意味では、結婚契約書、婚前契約書、などを作成する目的も、同じです。

最初は気分が高揚し、気持ちが浮かれていて、幸せに胸をときめかせておりますので、誰だって、結婚後に生じるトラブルのことなどは、縁起が悪いですし、考えたくなどありません。

しかし、いざ現実の結婚生活が始まると、育った環境や価値観の違う2人が共同生活を始める訳ですから、当然、順風満帆でばかりあること等ということは有り得ません。
かえって、予想もしなかったこと、考えてもいなかったことが、次から次に、沢山起こることの方が普通なのです。

そして、そのような、もしものときの為に、少しでも不安を解消し、安心を手に入れ、いざという時に保障を受けられるように、きちんとした取り決めを行っておくことは、とても重要です。

そのために取り交わしておくものが「結婚契約書」もしくは「結婚契約公正証書」なのです。